見どころいっぱいの石山寺を紹介します。
琵琶湖から流れ出る瀬田川のほとりに佇む寺、創建は747年(天平19年)武天皇の命により奈良・東大寺の別当であった良弁僧正が建てたのが石山寺です。
平安時代には、京都の清水寺、奈良の長谷寺と並び三観音と言われ、貴族から信仰を集めました。
参拝、参籠が盛んになり、数多くの貴族や上流文学者が訪れた「石山詣」では、参籠中の紫式部が源氏物語の構想を得たと伝えられています。
穴をくぐると願い事が叶うとされる「くぐり岩」
願いが叶うパワースポット
東大門から参道を進むと、右手に大きな鯉が泳ぐ池と、穴のあいた奇岩を見つけることができると思います。
足元に注意しながら穴へ進むと、手前にくぐり岩の説明書きがあり次のように書かれています。
国の天然記念物に指定される硅灰石によって自然と形成されました この穴をくぐると願いが叶うと言われています
石山寺
かがんで穴をくぐり抜けます。大人でも十分くぐれる広さですのでご安心を。
願いが叶うことを祈りながらくぐってみました。
叶うといいなぁ。
天然記念物 硅灰石
古くから巨石への信仰が寄せられるパワースポット
本堂への階段を上ると、目に飛び込んでくるのが、雄大な姿の硅灰石の岩です。
世界的にも珍しい、この天然記念物の硅灰石上に建てられている寺で、石山寺の寺名の由来となっています。
石山寺は古来より神聖な土地として人々の信仰を集めていました。
そびえ立つ岩を下から見上げると、多宝塔を望む美しい光景が広がっています。
石山寺のパワースポットである理由を感じずにはいられません。
千年杉と言われるご神木
境内3カ所にあるご神木
本堂への階段を上りきる手前に見える、千年杉と言われるご神木です。
悠久の時を経て千年も生き続けてきたご神木は、自然のパワーを感じさせてくれるパワースポット。
石山寺の境内では3カ所にそびえているご神木の姿を拝むことができます。
滋賀県最古の木造建築 本堂
平安時代の本堂(国宝)
1078年の大火で焼失したものの、内陣(正堂)は1096年に再建されました。(外陣は1602年に増築されたもの)
本堂内陣の宮殿に安置されているご本尊は日本唯一の勅封秘仏で、33年に1度と天皇即位の翌年にのみご開扉されます。(33年に1度が2016年でした)
本堂の相の間にある「源氏の間」は、紫式部が源氏物語を起筆した場所として伝わっています。
火灯窓(源氏窓)からは、紫式部が参籠された様子が人形で表現されているのを見ることができます。
この部屋は天皇や皇族などの身分の高い人が使う部屋と考えられており、皇后の女房であった紫式部は特別待遇だったようです。いかに物語を書くことが重要だったのか、ということですね。
大河ドラマ人気もあり、源氏の間の前には人だかりができていました。
紫式部ゆかりの場所としても見どころです。
中に紫式部像を見ることができませんでしたが、正面の奥には紫式部と思われる絵が飾られていました。
多宝塔(国宝)と鐘楼
源頼朝に寄進されたと伝わる日本最古の多宝塔
1194年に建立されたことが判明している鎌倉時代の建築物。
優美な曲線の軒をもつ二重の塔で、国宝に指定されています。
美しいこの建物は見ていて飽きません。熱心に写真を撮る方も見受けられました。
鐘楼は多宝塔と同じく源頼朝の寄進と伝えられていますが、細部の手法から鎌倉時代後期の建造と考えられるようです。いずれにしても鎌倉時代の建造物。
白い部分とのコントラストが目に留まり、個人的にお気に入りの建物です。
こちらも重要文化財に指定されています。
梅園もお見事!
梅が香り咲き乱れる
3月梅園の梅が咲き乱れる季節。(写真は3月上旬です。)
境内には3つの梅園があり、どこも綺麗に咲いていました。
約400本40種類の梅が花を咲かせます。盆梅の展示もされているのでそちらも楽しめます。
梅が終わるころには桜が、そして四季折々の花々が見られるのも石山寺の魅力です。
椿も見られました。
花の見ごろ(1年を通して花や植物を楽しめます)
- 梅つくし 2024年は2/18~3/18
- 桜まいり 2024年は3/19~4/7 (約600本の桜が咲き誇ります)
- キリシマツツジ(参道)4月下旬頃
- ミツバツツジ 4月
- 牡丹 4月~5月上旬
- モクレン 4月
- 藤 4月下旬~5月
- 花しょうぶ 6月
- あじさい 6月~7月
- 蓮 7月~8月
- サルスベリ 8月
- フジバカマ 9月
- 金木犀 10月
- シュウメイギク 11月
- 紅葉 11月中旬~12月上旬
- サザンカ 12月
- 寒椿 1月
- ロウバイ 1月
- マンサク 2月
紫式部像
紫式部像もここに
境内の奥には紫式部の像もあります。
1000年以上も世界中で読み継がれる「源氏物語」は、ここ石山寺に参籠していたときにひらめいて書き始めたと伝わります。
豊浄殿(展覧会場)では毎年春と秋に「石山寺と紫式部展」が開催されます。
石山寺には紫式部に関連する寺宝も所蔵されており、毎回テーマを変えた展覧会を楽しむことができます。
期間に合わせて行きたいところですね!
八大龍王社
炎天下でも請雨法を修すれば必ず雨が降ると言われた場所
「石山寺縁起絵巻」第二巻第六段
石山寺の歴海和尚がこの池のほとりで孔雀経を読むと、池の中から現れた龍王たちが経を聞き、終わると和尚を背負って送って行ったと伝わります。
龍池の社には龍王が祀られています。
ここに石山寺縁起絵巻の絵とともに説明が書かれているのですが、描かれている龍王たちの姿がちょっと可愛くてほっこりします。
境内には「石山寺縁起絵巻で巡る石山寺」として、同じようにいくつも説明書きと絵巻の場面が描かれていますが、石山寺の長い歴史を感じさせられ、とても興味深いです。
この辺りは何とも神秘的な雰囲気の場所でした。
おみくじ
おみくじ 30円
確か参道沿いにある、大黒天だったと思います。是非ひいてみてはいかがでしょう。
石山寺門前グルメ
門前にはいくつもの飲食店やお土産、温泉から旅館まであります。
- 石山温泉・ぼだい樹 (源泉100%の名湯温泉旅館)近江牛をはじめとした料理自慢の宿
- 日本料理・新月 (完全予約制)瀬田川畔を眺めながら 日本料理の名店
- R’s HAPPY BAKE CAFE (ランチプレートカフェ)野菜中心の彩りとボリュームも◎
- 蕎麦屋 すみ蔵(打ちたてそば)落ち着いた雰囲気の蕎麦屋さん
- 自然農園 川のいえ 無肥料・無農薬のお茶・お米の販売 お茶の試飲もできます
- 和菓子と甘味 茶丈藤村 石山寺名物「たばしる」人気の和菓子
- 石山郵便局 ご当地フォルムカード、風景印もおすすめ 紫式部ラッピングポストも
- 瀬田川・琵琶湖リバークルーズ レトロな船で瀬田川遊覧
- 石山寺門前市 牛玉さん 毎月18日に開催される門前市(野菜・果物・乾物・骨董など)
- 骨董・アンティーク 八風洞 掘り出し物に出会える骨董店
- 朝宮茶 御幸茶舗 香りと滋味深い朝宮茶葉専門店
- 揚げみたらし ほたるの里 新食感 石山寺の新しい名物「揚げみたらし」
- 花梨糖 仁々木 花梨糖饅頭にフルーツ大福
- 和菓子 叶 匠壽庵 名物「石餅」が人気の店
- しじみ釜飯 うなぎ 湖舟 志じみ釜飯の名店に炭火焼うなぎも登場
- ふなずし 至誠庵 無添加・自家製手作りにこだわったふなずしの名店
- 石山テラス 令和の門前スイーツ複合施設(石山寺プリン本舗、芋屋十三、石山寺カフェ)
- 淡味の膳処 洗心寮 しじみ釜飯、近江牛などのお膳に近江特産品のお土産も
- 石柳 1799年創業当時からの川魚料理の伝統を守る老舗
石山寺へのアクセスと駐車場
車でのアクセス
名神高速道路の「瀬田西IC」「瀬田東IC」から約10分
石山寺観光駐車場(有料)
住所 | 滋賀県大津市石山寺3丁目2−562 |
距離 | 石山寺まで徒歩1分 |
料金 | 大型バス 2,000円・マイクロバス 1,400円(20台可) 乗用車 600円 (140台可) バイク 200円 |
時間 | 8:00〜16:30 時間外は駐車不可 EV 200V(受付9:00~14:00) |
石山寺参道駐車場(無料)
住所 | 滋賀県大津市石山寺1丁目3−16 |
距離 | 石山寺まで徒歩3分 |
料金 | 無料(27・28台くらい) |
時間 | 9:00〜16:30 時間外は駐車不可 |
備考 | 利用時間の目安:2時間 管理上の必要により、開放しない場合がある |
電車でのアクセス
- 京阪電車 石山寺駅から徒歩約10分
- JR石山駅から京阪電車(京阪石山駅)から石山寺駅まで約4分→徒歩約10分
- JR石山駅から京阪バスで約7分「石山寺山門前」バス停下車すぐ
石山寺入山料
石山寺
住所:滋賀県大津市石山寺1丁目1-1
参拝時間:8:00~16:30 ※最終入山16:00
入山料:大人600円、小人(小学生)250円